WAR計算ツール(セイバーメトリクス計算機)

成績を入れるだけで、WARを途中式つきで計算します。wOBA・wRC+・FIP・OPSなども同時に出します

リーグ平均:読み込み中…
打撃成績
不明なら0
守備・走塁
守備位置補正の量に使う
複数の位置を守った場合
選ぶと守備の得点に入ります
UZRが分からない場合は、選択肢から主観でお選びください
公開値があれば。無ければ0
投球成績
150回1/3なら 150.1
K%・BB%に使う
不明なら0
リーグ平均の値を確認・変更する(上級者向け)

リーグを切り替えると、最新の値に戻ります。

WARとは?

WAR(Wins Above Replacement)は、「その選手の代わりに控えレベルの選手が出ていたら、チームの勝ち星はいくつ減っていたか」を表す数字です。打撃・走塁・守備・投球をすべて「勝ち星」という同じ単位にそろえるので、ポジションの違う選手や、野手と投手を1つの物差しで比べられます。

たとえば WAR 5.0 の選手は、控えの選手と入れ替えるとチームの勝利が5つ減る、という意味です。打率や本塁打のように1つの能力だけを見る数字とは違い、選手がチームにもたらした貢献の「合計」を表すのが最大の特徴です。

WARの目安

WAR(1シーズン)選手のレベル
6以上MVP級
5〜6スーパースター
4〜5オールスター級
3〜4チームの主力
2〜3レギュラー(平均的な選手が1年出るとこのくらい)
1〜2準レギュラー・控えの上位
0〜1控え
0未満控えの選手と入れ替えたほうが勝てた計算

WARは出場した量に比例して積み上がるので、同じ実力でも出場が少なければ小さくなります。1年を通して試合に出ることも、それ自体が価値として数えられています。

「WARが高いのに…」と言われるのはなぜ?

WARには守備の上手さと守備位置の難しさが入っています。そのため、次のようなことが起こります。

  • 打率.250でも遊撃手・捕手で守備が上手い選手は、WARが高くなりやすい。守るのが難しいポジションを平均以上に守っていること自体が、失点を防いだ価値として数えられるためです。
  • 打率.300でも指名打者や一塁手の選手は、思ったほどWARが伸びないことがある。守備の負担が軽いポジションには、マイナスの補正がかかるためです。
  • 打率が低くても四球が多い選手は、打撃の評価(wOBA)が意外と高くなる。打率では四球が数えられないためです。

「打率も本塁打も目立たないのにWARが高い」選手は、たいてい守備か四球で稼いでいます。逆に「打撃成績は良いのにWARが低い」選手は、守備位置の補正か守備の評価でマイナスになっていることが多いです。上の計算ツールで守備位置を切り替えてみると、その差がよくわかります。

WARの計算方法(野手)

WARの計算式は、それぞれの要素を「平均的な選手と比べて何点多く取ったか・防いだか」という得点の単位で計算して足し合わせ、最後に勝利数に換算する、という流れです。

WAR =(打撃 + 走塁 + 守備 + 守備位置補正 + 代替水準との差)÷ RPW(1勝に必要な得点)

① 打撃:wOBA から wRAA を出す

打撃はwOBAという指標で評価します。wOBAは、四球・単打・二塁打・三塁打・本塁打のそれぞれに「得点につながる価値」の重みをつけて、1打席あたりの打撃の貢献を表したものです。本塁打は単打の2倍以上の価値がある、というように、実際の得点への影響に合わせた重みになっています。

wOBA =(0.7×(四球−故意四球+死球)+ 0.9×単打 + 1.3×二塁打 + 1.6×三塁打 + 2.0×本塁打)÷(打数+四球−故意四球+死球+犠飛)

このwOBAがリーグ平均よりどれだけ高いかを、得点に換算したものがwRAA(平均と比べて増やした得点)です。

wRAA =(wOBA − リーグ平均wOBA)÷ 1.24 × 打席

② 走塁:盗塁(wSB)と、それ以外の走塁(UBR)

盗塁は、成功すると約0.2点のプラス、失敗すると約0.3〜0.4点のマイナスとして計算します(盗塁死はアウトが増えるうえ走者も消えるので、成功よりずっと損が大きい)。これをリーグ平均の走者と比べたものがwSBです。盗塁以外の走塁(安打で一気に三塁まで進む、タッチアップなど)はUBRという指標で評価します。

③ 守備:UZR など

守備はUZRなどの守備指標で、「同じ守備位置の平均的な選手と比べて何点防いだか」を評価します。UZRは打球の方向・種類・強さを1球ごとに記録したデータから計算するため、公開されている打撃成績だけでは計算できません。このツールでは、公開されている値があれば入力し、無ければ0(平均的な守備)として計算します。

④ 守備位置補正

UZRは「同じ守備位置の中での」比較なので、遊撃手のUZR±0と一塁手のUZR±0は同じ価値ではありません。遊撃手のほうが守るのが難しいからです。そこで、守備位置ごとに1年間フル出場した場合の補正値を加えます。

守備位置補正値(1年間)守備位置補正値(1年間)
捕手+18.1左翼手−12.0
遊撃手+10.3右翼手−5.0
中堅手+4.2一塁手−14.1
二塁手+3.4指名打者−15.1
三塁手−4.8

補正値はDELTA社(1.02 Essence of Baseball)のWARで使われている値です。このツールでは「その位置での試合数 ÷ 143」を掛けて、出場量に応じた補正にしています。

⑤ 代替水準との差(リプレイスメント)

ここまでの①〜④は、すべて「平均的な選手」との比較です。しかしWARが比べる相手は、平均的な選手ではなく「すぐに代わりが見つかる控えレベルの選手(代替可能選手)」です。そこで最後に、平均と控えレベルの差を足します。控えレベルの打者の打撃は平均の約88%とされ、その差を打席数に応じて加えます。600打席でおよそ20点になります。

代替水準との差 =(リーグ平均wOBA − 0.88×リーグ平均wOBA)÷ 1.24 × 打席

⑥ 得点を勝利に換算する(RPW)

①〜⑤を足したものがRAR(控え選手と比べて増やした得点)です。これを「1勝するのに必要な得点(RPW)」で割ると、WARになります。点が入りにくいリーグほど1点の重みが大きいので、RPWはリーグの得点環境から計算します。NPBではおおむね9〜10点で1勝です。

RPW = 10 × √(リーグの1イニングあたりの得点+失点)
WAR = RAR ÷ RPW

投手のWARの計算方法

投手のWARは、守備の影響を除いた失点のしにくさで評価します。防御率は後ろの守備が上手いか下手かで大きく変わるため、投手本人の力だけを見るには向いていません。そこで、投手だけで完結する三振・四死球・本塁打から計算するFIPを使います。

FIP =(13×被本塁打 + 3×(与四球−故意四球+与死球)− 2×奪三振)÷ 投球回 + FIP定数

FIP定数は、リーグ全体のFIPがリーグの防御率と同じになるように合わせるための数字です。

そのうえで、控えレベルの投手が同じイニングを投げた場合と比べて、何点防いだかを計算します。先発は長いイニングを投げなければならず、控えで代わりを務めるのが難しいため、先発と救援で基準(代替水準)を分けています。

先発:(1.19×リーグ平均失点率 + 0.30 − 失点率に換算したFIP)÷ 9 × 先発での投球回
救援:(1.19×リーグ平均失点率 − 0.55 − 失点率に換算したFIP)÷ 9 × 救援での投球回
WAR =(先発の分 + 救援の分)÷ RPW

fWAR・rWAR・DELTAのWARの違い

WARには決まった1つの計算方法はなく、「控え選手と比べた総合的な貢献度」という考え方の総称です。有名なものは次の3つで、同じ選手でも出典によって数字が違うのはこのためです。

名前算出元主な対象投手の評価
fWARFanGraphsMLBFIP(内野フライも加味)
rWAR(bWAR)Baseball-ReferenceMLB実際の失点(守備で補正)
DELTAのWARDELTA(1.02)NPBtRA(打球の種類から計算)

日本のプロ野球で「WARが高い」と話題になるときは、DELTA社のサイト「1.02 Essence of Baseball」の数字であることが多いです。枠組みはどれも共通で、違うのは主に守備と投手の評価方法です。

WAR以外に計算できる指標

指標わかること
OPS出塁率+長打率。計算が簡単で、得点との関係も強い。.800以上なら好打者、.900以上ならリーグ屈指。
wOBA1打席あたりの打撃の貢献。OPSより各打席結果の価値を正確に反映する。
wRC+リーグ平均を100としたときの打撃力。120なら平均より20%多く得点を生んでいる。リーグや年が違っても比べやすい。
BABIP本塁打以外でフェアゾーンに飛んだ打球がヒットになった割合。平均は.300前後で、極端に高い・低いときは運の影響が大きいことが多い。
ISO長打率−打率。純粋な長打力。
FIP守備の影響を除いた防御率のようなもの。防御率よりFIPが大幅に良い投手は、守備や運に足を引っ張られている可能性がある。
K%・BB%・K−BB%対戦打者のうち三振・四球の割合。K−BB%は投手の支配力を1つで表す指標として使われる。
WHIP1イニングあたりに出した走者(被安打+与四球)。

このツールの計算について

計算の枠組みは、DELTA社が公開しているWARの考え方(野手・投手)に合わせています。ただし、公開されている成績だけで計算できるようにするため、次の点を簡略化しています。

  • リーグ平均は、NPB公式の成績から毎日自動で計算しています。打撃の平均は、DELTAと同じく投手の打席を除いた野手の平均です(セ・リーグは投手も打席に立つため、各球団の個人成績から投手の分を除いて集計しています)。2020年以降のシーズンと、「飛ぶボール」が使われていた2001〜2005年、「統一球(違反球)」で極端な投高打低になった2011〜2012年の平均も選べます。2004年以前はNPB公式に四球・死球などの内訳が残っていないため、2005年の割合で補った推定値です。
  • 球場の広さなどの影響(パークファクター)は補正していません。本拠地が打者有利の球場の選手は、やや高めに出ます。
  • 守備(UZR)と盗塁以外の走塁(UBR)は入力値を使います。空欄なら平均(0)として計算します。
  • 投手はDELTAのtRAの代わりにFIPを使い、リーグの失点率と防御率の比で失点率の尺度にそろえています。

そのため、公開されているWARとは完全には一致しません。「だいたいどのくらいか」「どの要素が効いているか」を知るための目安としてお使いください。

全選手のwRC+・FIP・簡易WARを並べたセイバーメトリクス ランキング、ドラフト指名選手のその後をWARで振り返るドラフト答え合わせ、シーズンの順位やマジックナンバーはプロ野球 マジックナンバー・クリンチナンバーで毎日更新しています。

よくある質問

Q. 公開されているWARと数字が違います。
A. いちばん大きいのは守備の評価(UZR)です。守備は公開値を入力しないと0(平均)として計算するので、守備の上手い・下手がはっきりしている選手ほど差が出ます。たとえば2025年の阪神の選手で比べると、一塁手の大山選手(このツール2.5・公開値2.7)や捕手の坂本選手(3.6・3.7)はほぼ一致する一方、守備の評価が高い中野選手・森下選手・佐藤選手は、公開値より約2勝(守備で15点前後)低く出ます。公開されているUZRを「守備の得点」に入れるか、「守備の印象」を選ぶと近づきます。このほか、球場の補正(パークファクター)をしていないことも差の原因になります。

Q. WARがマイナスになりました。
A. 控えレベルの選手を出したほうが、チームの得失点が良かったという計算です。出場が少ない選手は、たまたまマイナスになることもよくあります。

Q. MLBの選手も計算できますか?
A. 計算自体はできますが、リーグ平均がNPBの値になっているため、正確ではありません。「リーグ平均の値を確認・変更する」からMLBの値に書き換えれば、目安として使えます。

Q. 入力した成績は保存されますか?
A. 保存も送信もされません。計算はすべてブラウザの中で行っています。